<コラム> 「リサイクルマーケット」と「フリーマーケット」の意味の違いについて
 …またはフリーマーケットの歴史とウンチク
       trivia
 まず、日本で一般的に使われている「フリーマーケット」という言葉はそもそも和製英語と言うべきものです。

 日本で「フリーマーケット」は「Free Market」と綴られるのが普通ですが、これは※オリジナルの英米語にはなかった表現で、実は1970年代に日本で作られた造語です。
 ※経済概念としての "Free Market" という言葉は以前からありましたが、これは文字通り「自由市場」、
  つまり売り手と買い手の自由な取引で形成される市場(しじょう)、のことです。
 21世紀の現在、日本で我々がイメージする「フリーマーケット」は、それに近い本来の英語ではもともとガレージセール "Garage sale" や "Open air Market" と呼ばれていたものでした。その源流はフランスの「蚤の市」です。このフランス語が "flea marche" だったため、その音だけを日本語に写した際に「フリーマーケット」となり、さらにそこに無理矢理に英語を当てはめて「Free Market」となったというのが真相です。

 この和製「フリーマーケット」が初めて開催されたのは1979年、主催者は「日本フリーマーケット協会」でした。
 ちなみに「フリーマーケット」はこの団体の登録商標であり、少なくとも商品名に勝手に使うことはできません。

 このあたりの経緯については、現存する「日本フリーマーケット協会」のwebサイトに詳しく書かれています。


 我々「リサイクルを推進する会」のやっている行事は「リサイクルマーケット」であり、上記で言う「フリーマーケット」とも、またその元である「蚤の市」や「Garage sale」とも、似て非なるものです。なぜならば、出品物を「リサイクル品に限る」とさせていただいているからです。


 一方「リサイクル」を掲げている著名な団体として「リサイクル運動市民の会」もあり、この団体も1970年代に活動を始めています。ややこしいことにこの「リサイクル運動市民の会」が全国各地で行なっている行事は「フリーマーケット」という名称で、その「フリーマーケット」は必ずしも出品物をリサイクル品に限っているわけではありません。

 つまり、いわゆる「フリーマーケット」の名称で行なわれている行事には“リサイクルに目的を限ったもの”は存在しないわけです。


 我々「リサイクルを推進する会」は上記2団体とはいずれもまったく関係がなく、1994(平成6)年に代表・高野がここつくば市で立ち上げた、ごく小さな集まりです。ただし「リサイクルマーケット」という行事名は、別記のようにそれなりのこだわりを持って使っていることをご理解いただきたいと思います。

以上、文責:秋元